最近,判断に迷った事例がありました。
甲登記所において,既に共同根抵当権が設定されている不動産A,Bがある。
今般,追加担保として,甲登記所管轄の不動産C,Dに共同根抵当権を設定する(1)。
また,同日,同じく追加担保として,乙登記所管轄の不動産E,Fに共同根抵当権を設定する(2)。
(1)の設定契約書には,既設定物件の表示としてA,Bが記載されており,追加設定物件の表示としてC,Dの記載がある。
(2)の設定契約書には,既設定物件の表示としてA,Bが記載されており,追加設定物件の表示としてE,Fの記載がある。
(1),(2)の設定契約日は同じである。
書類を見た瞬間,直感で「これは同時に登記申請してしまうとマズイのでは」と思ったのでした。
なんか引っかかるものがあったのです。
頭で登記申請手続をシミュレートしつつ,車の中で唸りながら事務所へ帰りました。
仮に,(1)と(2)を同時(同日)に申請すると,甲登記所においては当然ABCDが共同担保関係となり,既に存在するABの共同担保目録にCDが追加記載されることとなります。
で,乙登記所においては,追加設定の登記申請書にAもしくはBの登記事項証明書を前登記証明書として添付しますが,この時点で共同担保物件はABのみですので,乙登記所において新たに作成された共同担保目録にはEFとABのみが載ってきます。
そして乙登記所から甲登記所に通知がいきますので,甲登記所における共同担保目録には無事ABCDEFの記載がされます。
ところが,乙登記所には,甲登記所からなんら通知が来ませんので,共同担保目録の物件はABEFのままとなってしまうわけです。・・・よね?
つまり,E(もしくはF)の登記事項証明書を共同担保目録付きで取得してみると,その共同担保目録にはCDの記載がない!ということになってしまうみたいなのです。
ほんまかいな。
この文章も,インターネット大国である日本(というのは言い過ぎかもですが^^;)において,共担の齟齬くらいオンラインで辻褄合わせられるやろ〜と思いながら書いております(笑)。
それにしても,本当に共担がこのようになってしまうのなら,これは法律の不備だと思います。
例えば,(1)と(2)をそれぞれ別の代理人司法書士が登記申請するとどうなるでしょうか。
これは可能性としてはゼロではありません。
たまたま同一の司法書士が2件とも委任されたからいいものを,別々だと,それぞれの担当分しか追加設定しないと思うのが普通だと思います。
登記申請前に共担付きの情報を請求し,ロックがかかっていると気づけば良いですが。
というかこの場合もそもそも共担のロックかかりますかね。・・・・かかりますよね,たぶん。
とまぁ,いろいろと考えさせられる案件でした。
もし書いた内容に誤りがあっても責任は持てませんのでご注意ください^^;
記事の内容に間違いや勘違いがありましたらご指摘くださると大変助かります。